有形文化財(町指定文化財45)
昭和59年4月1日
宝光院
像高51センチ、膝幅41cm
左手を膝上に置き、右手を前に出して掌を見せ、偏袒右肩(右肩袖をぬぎ右肩をあらわすこと)の衲衣を着て結跏趺坐(足を組みあわせ座ること)する薬師如来坐像です。顔面から三道下、両耳の一部と左前頭部の一部、両手が銅製のほかは鉄製です。本像のように、顔面だけが銅製のものは他に例を見ません。
鋳型は耳の後ろを通って膝側面にかけて前後に割り、さらに左右膝前部側面の外側を別に作って吹き寄せ(はり合わせること)ています。
造形的には肩から腹部、衣文線や背面腰のあたりの起伏も自然観があり、全体に彫りは浅いですが、衣文や足の五指も丁寧に作られています。
なお、現在、本像は秘仏になっています。