有形文化財(県指定文化財1)
昭和42年4月7日
満願寺
像高84センチ、肩張31.6センチ、膝幅74.6センチ、寄木造の漆箔像、彫眼、平安時代末期の作
典型的な定朝様式の阿弥陀如来像で、宇治の平等院鳳凰堂の本尊や日野法界寺の本尊などと様式を等しくするものです。小粒の美しい螺髪・目尻の少しさがった半開の眼・張のある丸顔・小さ目の口・両手を膝の上において定印を結んだ姿は誠に静寂です。広い胸・浅い彫りの衣・整然とした衣褶など、平安時代の貴族の趣向を如実に示したものです。
なお、光背と台座の一部は当時のものですが、像表面の金箔や朱彩は後世のものです。